
ANNUAL BRAKE 2025 個展「Regarding the Unlocatable Others – 薄暮沁みる皮膚にまぶたの流転」を行います。
✴︎展覧会概要
宮内由梨は、インスタレーション、ペインティング、彫刻、写真、映像、パフォーマンスなど、複数のメディウムを横断しながら、重度の皮膚疾患を持つ自身の「かゆみ」の経験を脱個人化し、鑑賞者によって体感可能なものとして提示する芸術的な方法を探求しています。このような試みを通じて宮内は、かゆみを治療すべき病理として捉えるのではなく、日常を異なる感覚を通して感じ取り、それにまつわる記憶・経験・世界観を創造的に語るための場として捉え直すことを試みます。
過去作品だけで展覧会を構成する『ANNUAL BRAKE』は、作家とともにこれまでの作品を振り返り、それらの点を新しい線でつないでいく、作家・作品に対するキュラトリアルな介入の実験場として機能してきたのだと思います。このような文脈を考えるとき、宮内由梨という作家が扱ってきた多様なメディウムと、哲学・文学・音楽・写真論・障害学などを横断するレファレンスとの対応関係を整理し、宮内のこれまでの実践を一つの道筋として構築することが求められていたのかもしれません。
しかし、宮内とともに展覧会を作る過程で、宮内自身、そして宮内の作品そのものが、キュレーションの力学によって「捉えきられる」こと、すなわち、一定の文脈に規定され、その内部に収斂されることを拒んでいると感じました。そのため本展では、宮内の実践における「捉えきれなさ」を提示することを目指しています。「世話・治療・管理」を意味するラテン語の cura を語源とする「キュレーション」という手つきを借りつつ、あえて治さないこと。それによって、何が立ち上がるのか。
本展のタイトル『Regarding the Unlocatable Others』は、作家・批評家であるスーザン・ソンタグの著書『他者の苦痛へのまなざし(Regarding the Pain of Others)』を参照すると同時に、そこで自明視される「他者」という概念そのものに疑問を投げかけています。被写体の他者化が同情の契機となるとするソンタグの議論に対し、宮内は、かゆみの捉えどころのなさ、すなわち、現れては消え、予期できない形で皮膚上を移動し、明確な治療法を持たないその特質を起点に、「他者」として特定できない存在や経験が、社会・芸術的な言説において取りこぼされていることを指摘します。
ソンタグは、数々の戦争写真を例に挙げながら、著書の最後で次のような警告を残しました。「われわれは知らない。われわれはその体験がどのようなものであったか。本当に想像することができない。戦争がいかに恐ろしいか、どれほどの地獄であるか、その地獄がいかに平常となるか、想像できない。あなたたちには理解できない。あなたたちには想像できない。」
一方で、宮内の実践における「捉えきれなさ」をキュレーションの核とする本展は、「想像できない」と発話するその瞬間に定位される自他の位置関係そのものを揺るがします。語られなかった言葉や想像できなかった世界を不安定な地盤の上で共に創造しようとする、すなわち、定位しないことの可能性を開こうとする試みなのです。そして、キュレーションが「定位しないこと」を受容するとき、身体を介して同様に感じ取ることも、明確に言語化することもできない「かゆみ」という現象を、鑑賞者それぞれがどのように経験し、分有できるのか(あるいはできないのか)について語り始めるための、能動的な知覚の場が立ち上がるのではないでしょうか。
(文・木村こころ)
会期
2025年11月21日(金)−12月7日(日)
会場
The 5th Floor
〒110-0008 東京都台東区池之端3-3-9 花園アレイ5F 開場時間
13:00 – 20:00(最終入場19:30)
閉場日:火、水
入場料:¥500
主催:The 5th Floor
協賛:Taguchi Art Collection
賛助:D/C/F/A
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個展「Regarding the Unlocatable Others – 感じる存在しない痒みの分有」を行います。
10月9日~11月1日
13:00−19:00 open(日・月休み)
入場料 1ドリンクオーダー制
アーティスト トーク: 10月18日 14:00~
参加費 1ドリンクオーダー

Art Fair Beppu 2025 に参加します。
✴︎アートフェア概要
会期
2025年9⽉27⽇(⼟) 〜 29⽇(月) 11:00〜18:00
※最終入場は、閉場30分前まで
会場
別府国際コンベンションセンター ビーコンプラザ
(大分県別府市山の手町12-1)
料金
【通常チケット】
早割 1,000円(販売期間:2025年7月1日(火)– 31日(木)まで)
前売 1,500円(販売期間:2025年8月1日(金)– 9月26日(金)まで)
当日 2,000円
【わくわく!別府市営温泉入浴券付きチケット】
早割 1,200円(販売期間:2025年7月1日(火)– 31日(木)まで)
前売 1,700円(販売期間:2025年8月1日(金)– 9月26日(金)まで)
当日 2,200円
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インドネシアでのレジデンスの日々を元にした招待制の個展「感情とは、世界が一度ほどけること」 を行います。
✴︎展覧会概要
宮内由梨 個展
「感情とは、世界が一度ほどけること
Merasa adalah saat dunia terurai sekali
To feel is for the world to be unraveled once」
会期|7月26日(土)、27日(日)
時間|12:00〜21:00
会場|横浜タイムマシーン研究所(最寄駅:東白楽駅、東神奈川駅)
※基本的には招待制。招待状の受け取り後に時間帯で予約をお願いします。
※招待がなくても、気になる方はDMにてお問合せください。
※予約確定後に会場の住所をお伝えします。
予約枠 各枠5名まで。 ☆枠は10名まで。
7月26日(土)、27日(日)
12:00〜14:00
14:00〜16:00
16:00〜18:00
18:00〜21:00 ☆
☆19:00〜トークイベント
7月26日(土)
テーマ「インドネシアの雨」
定員:10名
参加費:1,000円(食事付き)
7月27日(日)
テーマ「インドネシアの晴れ」
定員:10名
参加費:1,000円(食事付き)
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グループ展「国際的非暴力展#SUM_MER_2025」 に参加します。
✴︎展覧会概要
会場: 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
会期: 2025年7月5日(土)–2025年8月3日(日)
主催: 京都市立芸術大学(2025年度京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA申請展)
企画: 国際的非暴力展実行委員会
ロゴデザイン: 大槻智央
広報: 室津日向子
助成: 令和7年度下京区まちづくりサポート事業「SHIMOGYO+GOOD」
協力: AIR大原、一般社団法人HAPS、極セカイ研究所、布団祭、京都市立芸術大学美術学部同窓会象の会
搬入協力: 川瀬彪、山口梓沙、大塚朝子、大槻智央、小山陽菜、田代日向、イネス・ジュリアン、木村こころ、新谷響名、中村潤、松下みどり、黑田菜月 、Plastulo、櫻岡聡、岡本秀、熊谷卓也、澤陶子、小林玲衣奈、鈴木葉二
お問い合わせ: 京都市立芸術大学ギャラリー@KCUA
Tel: 075-585-2010
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インドネシアの都市バンドンでのアーティスト・イン・レジデンスにおいて、個展「Imprints of the Unseen」を行います。
ɪᴍᴘʀɪɴᴛꜱ ᴏꜰ ᴛʜᴇ ᴜɴꜱᴇᴇɴ
Studio Presentation by Yuri Miauchi
Opening
Saturday, 22 Mar 2025 — 16:30-21:00
Followed by iftar meal
Opening performance by Rama Saputra
at Indeks Project Space, Jl. Pangampaan no. 37, Bandung
—
Yuri Miauchi focuses on the sensations of the body, especially the itchiness. Her introspection into the sensations of the body, which we all experience but cannot grasp or control, develops into the question of how we translate, inherit, or leave behind our perceptions. In the activity process, she combines gauze cloth, postcards, sound, soil, resin, and robotic arms in a multilayered manner.
This exhibition presents Yuri’s body of work, “𝑺𝒄𝒂𝒓 𝑺𝒄𝒓𝒊𝒑𝒕 – 𝑺𝒐𝒖𝒏𝒅 𝑺𝒄𝒐𝒓𝒆 𝑴.” and “𝑨 𝑹𝒆𝒅 𝑳𝒊𝒇𝒆” as well as her ongoing exploration with soap made out of rainwater, motorcycle emmissions (jelaga kendaraan), and used frying oil (jelantah).
ɪᴍᴘʀɪɴᴛꜱ ᴏꜰ ᴛʜᴇ ᴜɴꜱᴇᴇɴ will be open from Wednesday to Sunday at 13:00-20:00 until 20 April 2025. Adjustment during the Eid Holiday will apply.

ギャラリーN 神田社宅にて個展を開催します。
2024.7.27 sat – 8.10 sat
13:00 – 20:00 (休廊日:日月祝)
初日は18時開廊
最終日は 18時 まで
7.27 sat 19:00- オープニングトーク
ゲスト: 森啓輔(千葉市美術館学芸員)
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gallery N 神田社宅にて個展「Scraped Script はがされた余韻や明ける癒紋」が開催されます。
展覧会名:「Scraped Script はがされた余韻(よい)や明ける癒紋(ゆもん)
展示期間:2023年 3月11日(土) 〜 3月30日(木)
会場:gallery N 神田社宅(東京都千代田区神田紺屋町46 アルタビル6階)
開館時間:13:00 〜 20:00
休場日:月・火曜日
Tel:052-781-0081
トーク: 3月19日(日) 17:00-
ゲスト: 内海潤也(石橋財団アーティゾン美術館学芸員)
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gallery N にて個展「Scar Script」が開催されます。
展覧会名:「Scar Script」
展示期間:2023年 1月14日(土) 〜 1月29日(日)
会場:gallery N(名古屋市千種区鏡池通3-5-1)
開館時間:13:00 〜 20:00
休場日:水・木曜日
Tel:052-781-0081
オープニングトーク: 1月14日(土) 19:00-
ゲスト:鵜尾佳奈(国際芸術祭「あいち2022」プロジェクト・マネージャー(学芸担当))
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「ARTS CHALLENGE 2022」の入選作品展にて、宮内由梨の作品《A Red Life》が審査員賞を受賞致しました。
「ARTS CHALLENGE 2022」において、「I Got Up 生きなおす空間」をテーマに作品プランを公募した結果、全国から170組の応募があり、審査会において8組を入選者として決定しました。 そして1月21日に行われた最終審査会において、ゲスト審査員3名より審査員賞が発表されました。
「ARTS CHALLENGE 2022」において、「I Got Up 生きなおす空間」をテーマに作品プランを公募した結果、全国から170組の応募があり、審査会において8組を入選者として決定しました。 そして1月21日に行われた最終審査会において、ゲスト審査員3名より審査員賞が発表されました。
展覧会名:「ARTS CHALLENGE 2022」
展示期間:2022年 1月22日(土)〜 2月 6日(日)
会場:愛知芸術文化センター アートスペースX及びパブリック・スペース(名古屋市東区東桜一丁目13番2号)
開館時間:10:00 〜 18:00
休場日:月曜日( 1月24日、1月31日 )
観覧料:無料
主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会
助成:一般財団法人地域創造
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「ARTS CHALLENGE 2022」の入選者によるグループ展が愛知芸術文化センターにて開催されます。
公式サイトより
「ARTS CHALLENGE 2022」は、若手アーティストから作品プランの募集を行い、活動発表の場を提供することにより、愛知から世界を舞台に活躍するアーティストの輩出を目指す公募展です。 本公募展は、国際芸術祭「あいち2022」のプレイベントとして開催するもので、「I Got Up 生きなおす空間」をテーマに作品プランを募集しました。「I Got Up」は、「あいち2022」のテーマ「STILL ALIVE」同様、愛知県出身のアーティスト・河原温による同名のシリーズ作品に着想を得ています。河原の作品に応答しながら、普段は作品展示で使用されることの少ない空間が「生きなおす」ような作品プランに期待して設けられたテーマです。今回は、全国から応募のあった170組から選ばれた、8組のアーティストが展示を行います。
公式サイトより
「ARTS CHALLENGE 2022」は、若手アーティストから作品プランの募集を行い、活動発表の場を提供することにより、愛知から世界を舞台に活躍するアーティストの輩出を目指す公募展です。 本公募展は、国際芸術祭「あいち2022」のプレイベントとして開催するもので、「I Got Up 生きなおす空間」をテーマに作品プランを募集しました。「I Got Up」は、「あいち2022」のテーマ「STILL ALIVE」同様、愛知県出身のアーティスト・河原温による同名のシリーズ作品に着想を得ています。河原の作品に応答しながら、普段は作品展示で使用されることの少ない空間が「生きなおす」ような作品プランに期待して設けられたテーマです。今回は、全国から応募のあった170組から選ばれた、8組のアーティストが展示を行います。
展覧会名:「ARTS CHALLENGE 2022」
展示期間:2022年 1月22日(土)〜 2月 6日(日)
会場:愛知芸術文化センター アートスペースX及びパブリック・スペース(名古屋市東区東桜一丁目13番2号)
開館時間:10:00 〜 18:00
休場日:月曜日( 1月24日、1月31日 )
観覧料:無料
主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会
助成:一般財団法人地域創造
入選アーティストによるリレートーク
日時:1月22日(土)10時30分〜、14時~
場所:12階 アートスペースG
定員:50名(先着順)
参加費:無料
※事前申し込み不要
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「I Got Up 生きなおす空間」をテーマに作品プランを公募した「ARTS CHALLENGE 2022」において、8組の入選者のひとりに選出されました。
公式サイトより
「ARTS CHALLENGE 2022」は、若手アーティストから作品プランの募集を行い、活動発表の場を提供することにより、愛知から世界を舞台に活躍するアーティストの輩出を目指し開催するものです。審査員により選出された8名/組程度のアーティストに、本事業の学芸スタッフによるサポートを受けて、愛知芸術文化センターで作品の展示をしていただきます。
本公募展は、国際芸術祭「あいち2022」のプレイベントとして開催するもので、芸術祭のコンセプトと関連したテーマを設定するとともに、募集内容や審査方法、サポート体制もリニューアルします。
公式サイトより
「ARTS CHALLENGE 2022」は、若手アーティストから作品プランの募集を行い、活動発表の場を提供することにより、愛知から世界を舞台に活躍するアーティストの輩出を目指し開催するものです。審査員により選出された8名/組程度のアーティストに、本事業の学芸スタッフによるサポートを受けて、愛知芸術文化センターで作品の展示をしていただきます。
本公募展は、国際芸術祭「あいち2022」のプレイベントとして開催するもので、芸術祭のコンセプトと関連したテーマを設定するとともに、募集内容や審査方法、サポート体制もリニューアルします。
展覧会名:「ARTS CHALLENGE 2022」
展示期間:2022年 1月22日(土)〜 2月 6日(日)
会場:愛知芸術文化センター アートスペースX及びパブリック・スペース(名古屋市東区東桜一丁目13番2号)
開館時間:10:00 〜 18:00
休場日:月曜日( 1月24日、1月31日 )
観覧料:無料
主催:国際芸術祭「あいち」組織委員会
助成:一般財団法人地域創造
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横浜市で開催される芸術祭「黄金町バザール2021」のレジデンス・アーティスト枠にて新作展示を行います。
ディレクター・メッセージ
SIDE BY SIDEという言葉は、ただ並んでいるだけ、というような無機質なレベルの意味合いと、共同するとか、一緒にやるとか、能動的な意味につながる場合と、両面で使われているようです。 今回はまず無機質なレベルから始めてみます。黄金町は地域の歴史的事情もあって無数の扉と窓が並んでいます。その扉や窓は開くところもあれば、閉じたままのところもありますが、今回は、窓、扉、その中、外を問わず、この地域の景観に即した、通りを歩くとなんとなく変化が連続的に感じられるような、展示を試みます。アジアのアーティスト、日本各地のアーティスト、そして黄金町のアーティストにより、多数の作品が街中に展開します。
山野真悟
Director Message
The phrase “side by side” can simply mean to physically “line up next to each other”, but it is also used to refer to the more abstract idea of doing something together, or in collaboration. For KB2021, we began with the physical interpretation. Koganecho is full of innumerable doors and windows that line up side by side. Some of these doors and windows are open at times, others remain closed, but this year’s exhibition will attempt to reflect local scenery of windows, doors, indoors and outdoors that appear to morph as you walk through the streets. We’ll be exhibiting many works by artists in Asia, all over Japan, and here in Koganecho.
Shingo Yamano
会期 |2021年10月1日(金) – 10月31日(日)
Dates|October 1[Fri] – October 31[Sun]
会場|京急日ノ出町駅・黄金町駅間の高架下スタジオ/周辺のスタジオ/地域商店/屋外空地ほか
Venues|Studios and galleries under the railways, and other indoor and outdoor spaces around the Koganecho area.
開場時間|11:00~19:00
Open|11:00~19:00
休場日|月曜日
Closed| Mondays
鑑賞料金|1,000円(会期中有効のフリーパス)
※高校生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方と同伴者1名は無料
Admission|1,000yen (multi-use pass)
*Free admission for high-school ages and under
*Free admission for persons with disability and 1 caregiver
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Dates|October 1[Fri] – October 31[Sun]
会場|京急日ノ出町駅・黄金町駅間の高架下スタジオ/周辺のスタジオ/地域商店/屋外空地ほか
Venues|Studios and galleries under the railways, and other indoor and outdoor spaces around the Koganecho area.
開場時間|11:00~19:00
Open|11:00~19:00
休場日|月曜日
Closed| Mondays
鑑賞料金|1,000円(会期中有効のフリーパス)
※高校生以下無料
※障害者手帳をお持ちの方と同伴者1名は無料
Admission|1,000yen (multi-use pass)
*Free admission for high-school ages and under
*Free admission for persons with disability and 1 caregiver
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